神奈川県の日影規制 ― 規制時間と測定面の高さ
神奈川県の日影規制は、神奈川県建築基準条例 第4条の2 で決まっています。規制時間と測定面の高さは、敷地の用途地域で決まります。独自の条例を定めた市町には、この条例の表は適用されません。
神奈川県で注意すること
市町が建築基準法第56条の2第1項の条例で区域又は号を指定した場合、その市町の区域には第4条の2第1項の表は適用されません(第4条の2 第2項)。
建築主事を置く市町村が建築基準法第40条又は第43条第3項に基づく条例を定めたときは、その市町村の区域には、この条例そのものが適用されません(第53条 第1項)。
第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域の測定面の高さは 1.5m です(建築基準法 別表第四(は)欄)。
用途地域の指定のない区域で規制を受けるのは、高さが10mを超える建築物です(第4条の2 第1項の表 4の項「ロ」、建築基準法 別表第四(ろ)欄 4の項ロ)。
独自の条例で定めている市町村
次の市町村では、県の条例の表ではなく、その市町村の条例で日影規制が決まっています。
- 横浜市 横浜市建築基準条例 第4条の4(県の条例 第53条第1項)
- 川崎市 川崎市建築基準条例 第7条(県の条例 第53条第1項)
- 相模原市 相模原市建築基準条例 第6条(県の条例 第53条第1項)
- 横須賀市 建築基準条例(横須賀市)第51条の6(県の条例 第53条第1項)
- 平塚市 平塚市建築基準条例 第9条(県の条例 第53条第1項)
- 鎌倉市 鎌倉市建築基準条例 第10条(県の条例 第53条第1項)
- 藤沢市 藤沢市建築基準等に関する条例 第10条(県の条例 第53条第1項)
- 小田原市 小田原市建築基準条例 第8条(県の条例 第53条第1項)
- 茅ヶ崎市 茅ヶ崎市建築基準条例 第7条(県の条例 第53条第1項)
- 秦野市 秦野市建築基準条例 第7条(県の条例 第53条第1項)
- 厚木市 厚木市建築基準条例 第9条(県の条例 第53条第1項)
- 大和市 大和市建築基準条例 第5条(県の条例 第53条第1項)
- 海老名市(ページ準備中) 市の日影規制に係る条例(県の条例 第4条の2第2項)
- 大磯町 大磯町まちづくり条例 第51条(県の条例 第4条の2第2項)
- 松田町(ページ準備中) 町の条例による日影規制(令和8年4月1日から)(県の条例 第4条の2第2項)
規制時間と測定面の一覧(神奈川県建築基準条例)
神奈川県建築基準条例(昭和35年神奈川県条例第28号) 第4条の2の表を、用途地域ごとに並べました。最終改正は令和7年12月23日条例第84号です。敷地の用途地域・容積率は、都市計画図で確かめてください。
第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 1.5m | 3時間/2時間 | 第4条の2 第1項の表 1の項 |
第一種・第二種中高層住居専用地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 4m | 4時間/2.5時間 | 第4条の2 第1項の表 2の項 |
第一種・第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、準工業地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 4m | 5時間/3時間 | 第4条の2 第1項の表 3の項 |
用途地域の指定のない区域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 市街化調整区域、風致地区、第53条第2項各号の区域を除く | 4m | 4時間/2.5時間 | 第4条の2 第1項の表 4の項 |
表にない地域(商業地域、工業地域、工業専用地域)は、この条例で日影規制の対象区域に指定されていません。
対象区域から除かれる区域・適用しない場合
- 用途地域の指定のない区域のうち、都市計画法第7条第1項の市街化調整区域と、同法第8条第1項第7号の風致地区は、対象区域から除かれます。(第4条の2 第1項の表 4の項)
- 用途地域の指定のない区域のうち、自然公園法第20条第1項の特別地域、神奈川県立自然公園条例第18条第1項の特別地域、自然環境保全条例第6条第1項の特別地区も、対象区域から除かれます。(第4条の2 第1項の表 4の項、第53条 第2項各号)
- 市町が建築基準法第56条の2第1項の条例で区域又は号を指定した場合、その市町の区域には第4条の2第1項を適用しません。(第4条の2 第2項)
- 建築主事を置く市町村が建築基準法第40条又は第43条第3項に基づく条例を定めたときは、その条例の効力が発生した時から、その市町村の区域にはこの条例を適用しません。(第53条 第1項)
都市計画区域・準都市計画区域の外の日影の制限
都市計画区域及び準都市計画区域以外の区域では、高さが10mを超える建築物は、冬至日の真太陽時による午前8時から午後4時までの間、平均地盤面からの高さ 4m の水平面に、敷地境界線からの水平距離が5mを超え10m以内の範囲で4時間以上、10mを超える範囲で2.5時間以上日影となる部分を生じさせてはなりません。知事が周囲の居住環境を害するおそれがないと認めて許可した場合などは除きます。同じ敷地に2以上の建築物があるときは、1の建築物とみなします。自然公園法の特別地域、神奈川県立自然公園条例の特別地域、自然環境保全条例の特別地区では、この制限は適用されません。(第52条の5 第1項、第52条の13 第1項・第2項、第53条 第3項)
神奈川県の条例で日影規制を定めている市町村
独自の条例を定めている市町村を除いた、神奈川県の条例の区域にある市町村です(18市町村)。上の表は、このうち表の地域・区域にだけかかります。都市計画区域や用途地域の無い市町村では、表がかかる区域が無いこともあります。
- 逗子市
- 三浦市
- 伊勢原市
- 座間市
- 南足柄市
- 綾瀬市
- 葉山町
- 寒川町
- 二宮町
- 中井町
- 大井町
- 山北町
- 開成町
- 箱根町
- 真鶴町
- 湯河原町
- 愛川町
- 清川村
測る時間と範囲
冬至日の午前8時から午後4時まで(真太陽時)の日影を、上の表の「測定面」の高さ(平均地盤面からの高さ)の水平面で測ります。敷地境界線から5mを超え10m以内の範囲では「5m〜10m」の時間、10mを超える範囲では「10m超」の時間以上、日影を生じさせてはいけません(建築基準法 第56条の2、別表第四)。
建築基準法で、規制を受ける建築物は、低層住居専用地域・田園住居地域では軒の高さ7m超又は地階を除く階数3以上、中高層住居専用地域と住居系・近隣商業・準工業地域では高さ10m超です。用途地域の指定のない区域を対象区域にする場合は、条例でイ(軒の高さ7m超又は地階を除く階数3以上)かロ(高さ10m超)が指定されます(建築基準法 別表第四(ろ)欄)。どの地域が対象区域かは、上の表のとおりです。
対象区域の外にある高さが10mを超える建物でも、冬至日において対象区域内の土地に日影を生じさせる場合は、その対象区域内の建物とみなして規制を受けます(建築基準法 第56条の2第4項)。
敷地の用途地域を調べる・窓口
最終的な判断は窓口で確認してください。
出典
日影図を描いて確かめる
別表第四の区分と号を選ぶと、規制時間の等時間日影線と5m・10mのラインを描くツールを用意しています。計算と表示は無料の会員登録で使えます。
神奈川県のほかの市町村
横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市、平塚市、鎌倉市、藤沢市、小田原市、茅ヶ崎市、秦野市、厚木市、大和市、大磯町
執筆:HITTADE