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日影図の作り方と、作る手段の選び方

最終確認日 2026-10-18

日影図は、建物が冬至日にどこへどれだけ影を落とすかを描いた図です。日影規制(建築基準法 第56条の2)に合うかを確かめるために描きます。このページでは、日影図の種類、描くのに必要な情報、作る手段の使い分けを、計画の段階ごとにまとめました。

日影図にはどんな種類がありますか

よく使われるのは次の3つです。

  • 時刻日影図:決まった時刻ごとに、建物の影の形を描いた図です。
  • 等時間日影図:時刻日影図を重ね、影になる時間が同じ点を結んだ線(等時間日影線)を描いた図です。5mを超え10m以内の範囲の規制時間の線が5mラインの内側に、10mを超える範囲の規制時間の線が10mラインの内側に収まるかを見ます。
  • 逆日影図:規制を守れる建物の高さの上限を、敷地の中の場所ごとに求めた図です。計画の初期に、建てられるボリュームの見当をつけるのに使います。

どの時間帯の影を、どの高さで測りますか

冬至日の午前8時から午後4時まで(真太陽時。北海道の区域内は午前9時から午後3時まで)の日影を、平均地盤面からの高さが「測定面」の水平面で測ります。敷地境界線から5mを超え10m以内の範囲と、10mを超える範囲で、それぞれ決められた時間以上の日影を生じさせてはいけません(建築基準法 第56条の2、別表第四)。規制の対象区域・規制時間・測定面は、別表第四の選択肢の中から、地方公共団体が条例で指定します(北海道は規制時間の値も別です)。対象になる建物は、低層住居専用地域・田園住居地域では軒の高さ7mを超えるか地階を除く階数3以上、それ以外の区域では高さ10mを超えるものです。対象区域の外でも、高さ10mを超え、対象区域に日影を落とす建物は規制を受けます(同条第4項)。

日影規制の規制時間と測定面の高さ(建築基準法 別表第四の読み方)

東京都の日影規制と、区・市ごとの一覧

描くのに何が必要ですか

道路・水面・線路敷などに接する場合の扱いや、地盤面の高低差の扱いは、建築基準法施行令 第135条の12第3項 に、規制の異なる区域にまたがる場合の扱いは 第135条の13 に定めがあります。具体的な扱いは、特定行政庁の窓口で確かめてください。

どんな作り方がありますか

1. 手計算と手描き
太陽の高度と方位から、時刻ごとの影の長さを計算して描きます。費用はかかりませんが、時刻ごとの計算と作図に時間がかかります。

2. 汎用の CAD で作図する
日影図を描く機能を持つ CAD もあります。建物の高さや規制の線は、自分で入力・作図します。

3. 日影・天空率の専用ソフト
日影・逆日影・天空率・斜線をまとめて扱い、確認申請の図書まで作れる製品があります。価格の例:ADS-win(生活産業研究所)のスタンドアロン版の標準価格は 605,000円、翌年からの年間の使用許諾料が 92,400円(税込、同社の価格表、2026年7月1日改定、2026-10-18 確認)。

4. 作成代行に頼む
図面を渡して、解析と図書の作成を任せます。料金の例:日影解析 33,000円〜、日影解析・申請図作成 55,000円〜、中高層日影解析・申請図作成 66,000円〜(税込、生活産業研究所の料金一覧、目安の金額、2026-10-18 確認)。

5. ブラウザで使うツール
インストールせずにブラウザで、時刻日影・等時間日影・逆日影を描けるツールです。HITTADE の「日影」は、CAD から書き出した図面の PDF から建物のボリュームを作り、条例で指定された号と測定面を選ぶと、その規制時間で判定します(逆日影は有料プラン)。確認申請などの申請に使う場合は利用者ご自身の責任となり、当方では一切の責任を負いかねます。

計画の段階ごとに、どれを使えばよいですか

段階やりたいこと向いている手段
敷地の検討・企画建てられるボリュームの見当をつける。何案も形を変えて比べるブラウザで使うツール(逆日影・等時間日影)
基本計画・基本設計施主や近隣への説明に、影の動きを見せる。規制時間で当たりを付けるブラウザで使うツール、汎用 CAD
実施設計・確認申請申請に添える日影図を整える専用ソフト、作成代行

確認申請に添える日影図に明示する事項は、建築基準法施行規則 第1条の3 に定められています。

日影図を描いて確かめる

敷地と建物を入力すると、規制時間の等時間日影線と5m・10mのラインを描きます。計算と表示は無料の会員登録で使えます。

日影(日影図を描くツール)

出典

執筆:HITTADE