栃木県の日影規制 ― 規制時間と測定面の高さ
栃木県の日影規制は、栃木県建築基準条例 第43条 で決まっています。規制時間と測定面の高さは、敷地の用途地域と容積率で決まります。
栃木県で注意すること
第一種・第二種低層住居専用地域と田園住居地域で規制を受けるのは、軒の高さが7mを超える建築物又は地階を除く階数が3以上の建築物です。測定面の高さは1.5mです(建築基準法 別表第四 一の項)。
中高層住居専用地域、住居地域、準住居地域、近隣商業地域、準工業地域で規制を受けるのは、高さが10mを超える建築物です。測定面の高さは、条例で4mと指定されています(第43条 第2項、建築基準法 別表第四 二の項・三の項)。
用途地域の指定のない区域では、ロ(高さが10mを超える建築物)が指定されています。測定面の高さは4mです(第43条 第3項、建築基準法 別表第四 四の項ロ)。
近隣商業地域と準工業地域は容積率 100%・150%・200% の区域、用途地域の指定のない区域は容積率 50%・80%・100%・200% の区域だけが対象区域です(第43条 第1項の表)。
時間は、敷地境界線からの水平距離が5mを超え10m以内の範囲/10mを超える範囲の順です(建築基準法 別表第四(に)欄)。
独自の条例で定めている市町村
県内で、県の条例に代えて独自の条例で日影規制を定めている市町村は確認されませんでした。
規制時間と測定面の一覧(栃木県建築基準条例)
栃木県建築基準条例(昭和57年栃木県条例第2号) 第43条の表を、用途地域ごとに並べました。最終改正は令和8年3月25日条例第14号です。敷地の用途地域・容積率は、都市計画図で確かめてください。
第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 全区域 | 1.5m | 3時間/2時間 | 第43条 第1項の表 1の項 |
第一種・第二種中高層住居専用地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 全区域 | 4m | 4時間/2.5時間 | 第43条 第1項の表 2の項、第2項 |
第一種・第二種住居地域、準住居地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 全区域 | 4m | 5時間/3時間 | 第43条 第1項の表 3の項、第2項 |
近隣商業地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 容積率 100%・150%・200% | 4m | 5時間/3時間 | 第43条 第1項の表 4の項、第2項 |
準工業地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 容積率 100%・150%・200% | 4m | 5時間/3時間 | 第43条 第1項の表 5の項、第2項 |
用途地域の指定のない区域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 容積率 50%・80%・100%・200%(ロ:高さが10mを超える建築物) | 4m | 5時間/3時間 | 第43条 第1項の表 6の項、第3項 |
表にない地域(商業地域、工業地域、工業専用地域)は、この条例で日影規制の対象区域に指定されていません。近隣商業地域・準工業地域・用途地域の指定のない区域のうち、表にない容積率の区域も対象区域ではありません。
栃木県の条例で日影規制を定めている市町村
独自の条例を定めている市町村を除いた、栃木県の条例の区域にある市町村です(25市町村)。上の表は、このうち表の地域・区域にだけかかります。都市計画区域や用途地域の無い市町村では、表がかかる区域が無いこともあります。
- 宇都宮市
- 足利市
- 栃木市
- 佐野市
- 鹿沼市
- 日光市
- 小山市
- 真岡市
- 大田原市
- 矢板市
- 那須塩原市
- さくら市
- 那須烏山市
- 下野市
- 上三川町
- 益子町
- 茂木町
- 市貝町
- 芳賀町
- 壬生町
- 野木町
- 塩谷町
- 高根沢町
- 那須町
- 那珂川町
測る時間と範囲
冬至日の午前8時から午後4時まで(真太陽時)の日影を、上の表の「測定面」の高さ(平均地盤面からの高さ)の水平面で測ります。敷地境界線から5mを超え10m以内の範囲では「5m〜10m」の時間、10mを超える範囲では「10m超」の時間以上、日影を生じさせてはいけません(建築基準法 第56条の2、別表第四)。
建築基準法で、規制を受ける建築物は、低層住居専用地域・田園住居地域では軒の高さ7m超又は地階を除く階数3以上、中高層住居専用地域と住居系・近隣商業・準工業地域では高さ10m超です。用途地域の指定のない区域を対象区域にする場合は、条例でイ(軒の高さ7m超又は地階を除く階数3以上)かロ(高さ10m超)が指定されます(建築基準法 別表第四(ろ)欄)。どの地域が対象区域かは、上の表のとおりです。
対象区域の外にある高さが10mを超える建物でも、冬至日において対象区域内の土地に日影を生じさせる場合は、その対象区域内の建物とみなして規制を受けます(建築基準法 第56条の2第4項)。
敷地の用途地域を調べる・窓口
- 県土整備部 建築指導課 審査指導第一担当(028-623-2867。矢板市、さくら市、那須烏山市、上三川町、壬生町、塩谷町、高根沢町、那須町、那珂川町)
- 県土整備部 建築指導課 審査指導第二担当(028-623-2872。真岡市、下野市、益子町、茂木町、市貝町、芳賀町、野木町)
- 特定行政庁(市)の担当課一覧(宇都宮市、足利市、栃木市、佐野市、鹿沼市、日光市、小山市、大田原市、那須塩原市)
最終的な判断は窓口で確認してください。
出典
日影図を描いて確かめる
別表第四の区分と号を選ぶと、規制時間の等時間日影線と5m・10mのラインを描くツールを用意しています。計算と表示は無料の会員登録で使えます。
執筆:HITTADE