千葉県の日影規制 ― 規制時間と測定面の高さ
千葉県の日影規制は、千葉県の建築基準法施行条例 第46条の2 と別表で決まっています。規制時間と測定面の高さは、敷地の用途地域と容積率、高度地区で決まります。特定区域には、第50条の4 の定めがあります。
千葉県で注意すること
第一種・第二種低層住居専用地域と田園住居地域で規制を受けるのは、軒の高さが7mを超える建築物又は地階を除く階数が3以上の建築物です。測定面の高さは1.5mです(建築基準法 別表第四 一の項)。
そのほかの地域で規制を受けるのは、高さが10mを超える建築物です。測定面の高さは、条例で4mと指定されています(別表(第46条の2)、建築基準法 別表第四 二の項・三の項)。
容積率は、用途地域に関する都市計画で定められたものです(別表 備考一)。
第一種高度地区は、真北方向の水平距離×1.25+5m以下、かつ(水平距離−4m)×0.6+10m以下の高度地区です(別表 備考二)。第二種高度地区は、真北方向の水平距離×1.25+10m以下、かつ(水平距離−8m)×0.6+20m以下の高度地区です(別表 備考三)。
第46条の2は、都市計画区域内に限り適用されます(第3条)。用途地域が定められていない区域には、別表の表は適用されません。
時間は、敷地境界線からの水平距離が5mを超え10m以内の範囲/10mを超える範囲の順です(建築基準法 別表第四(に)欄)。
独自の条例で定めている市町村
県内で、県の条例に代えて独自の条例で日影規制を定めている市町村は確認されませんでした。
規制時間と測定面の一覧(建築基準法施行条例)
建築基準法施行条例(昭和36年千葉県条例第39号) 第46条の2・別表の表を、用途地域ごとに並べました。最終改正は令和6年12月24日条例第46号です。敷地の用途地域・容積率は、都市計画図で確かめてください。
第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 容積率 50%・60%・80% | 1.5m | 3時間/2時間 | 別表(第46条の2) |
| 容積率 100%・150% | 1.5m | 4時間/2.5時間 | 別表(第46条の2) |
| 容積率 200% | 1.5m | 5時間/3時間 | 別表(第46条の2) |
第一種・第二種中高層住居専用地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 容積率 100%・150% | 4m | 3時間/2時間 | 別表(第46条の2) |
| 容積率 200%で第一種高度地区 | 4m | 3時間/2時間 | 別表(第46条の2) |
| 容積率 200%(第一種高度地区を除く) | 4m | 4時間/2.5時間 | 別表(第46条の2) |
| 容積率 300% | 4m | 5時間/3時間 | 別表(第46条の2) |
第一種・第二種住居地域、準住居地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 容積率 200%で第一種高度地区又は第二種高度地区 | 4m | 4時間/2.5時間 | 別表(第46条の2) |
| 容積率 200%(第一種高度地区・第二種高度地区を除く) | 4m | 5時間/3時間 | 別表(第46条の2) |
| 容積率 300%・400% | 4m | 5時間/3時間 | 別表(第46条の2) |
近隣商業地域、準工業地域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 容積率 200%で第一種高度地区 | 4m | 4時間/2.5時間 | 別表(第46条の2) |
| 容積率 200%で第二種高度地区 | 4m | 5時間/3時間 | 別表(第46条の2) |
特定区域のうち都市計画区域内の用途地域の指定のない区域
| 区域の条件 | 測定面 | 規制時間 5〜10m/10m超 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 容積率による区分なし(高さが10mを超える建築物) | 4m | 5時間/3時間 | 第50条の4 第1項 |
別表にない地域(商業地域、工業地域、工業専用地域)は、この条例で日影規制の対象区域に指定されていません。用途地域の指定のない区域は、特定区域のうち都市計画区域内のものだけが対象区域です。別表に掲げる容積率・高度地区に当たらない区域も、対象区域ではありません。
対象区域から除かれる区域・適用しない場合
- 第46条の2は、都市計画区域内に限り適用されます。(第3条)
- 特定行政庁が建築基準法第85条第6項・第7項により許可した仮設建築物と、第87条の3第6項・第7項により許可した建築物には、この条例は適用されません。(第52条)
特定区域のうち都市計画区域外の区域の日影の制限
特定区域(総合保養地域整備法の同意基本構想で定められた特定地域の区域と、これと同様の状況にある地域で知事が関係市町村の意見を聴いて指定する区域のうち、都市計画区域と、建築基準法第6条第1項第3号の規定により知事が指定した区域)のうち、都市計画区域外の区域が対象です。延べ面積が500㎡を超え、かつ、高さが13mを超える建築物は、冬至日の真太陽時の午前8時から午後4時までの間に、平均地盤面から4mの高さの水平面に、敷地境界線からの水平距離が5mを超え10m以内の範囲で5時間以上、10mを超える範囲で3時間以上の日影を生じさせてはなりません。特定区域外の部分と、その建築物の敷地内の部分は除きます。知事が千葉県建築審査会の同意を得て許可した場合と、その許可を受けた建築物を政令第135条の12第1項・第2項の範囲内で増築・改築・移転する場合は、適用されません。このほかは建築基準法第56条の2を準用し、同条第4項の「高さが10メートル」は「延べ面積が500平方メートルを超え、かつ、高さが13メートル」と読み替えます。この制限が建築基準法第3条第2項により適用されない建築物の大規模の修繕・大規模の模様替には、この制限は適用されません。(第50条の2 第1項、第50条の4 第2項・第3項、第51条 第2項)
千葉県の条例で日影規制を定めている市町村
独自の条例を定めている市町村を除いた、千葉県の条例の区域にある市町村です(54市町村)。上の表は、このうち表の地域・区域にだけかかります。都市計画区域や用途地域の無い市町村では、表がかかる区域が無いこともあります。
- 千葉市
- 銚子市
- 市川市
- 船橋市
- 館山市
- 木更津市
- 松戸市
- 野田市
- 茂原市
- 成田市
- 佐倉市
- 東金市
- 旭市
- 習志野市
- 柏市
- 勝浦市
- 市原市
- 流山市
- 八千代市
- 我孫子市
- 鴨川市
- 鎌ケ谷市
- 君津市
- 富津市
- 浦安市
- 四街道市
- 袖ケ浦市
- 八街市
- 印西市
- 白井市
- 富里市
- 南房総市
- 匝瑳市
- 香取市
- 山武市
- いすみ市
- 大網白里市
- 酒々井町
- 栄町
- 神崎町
- 多古町
- 東庄町
- 九十九里町
- 芝山町
- 横芝光町
- 一宮町
- 睦沢町
- 長生村
- 白子町
- 長柄町
- 長南町
- 大多喜町
- 御宿町
- 鋸南町
測る時間と範囲
冬至日の午前8時から午後4時まで(真太陽時)の日影を、上の表の「測定面」の高さ(平均地盤面からの高さ)の水平面で測ります。敷地境界線から5mを超え10m以内の範囲では「5m〜10m」の時間、10mを超える範囲では「10m超」の時間以上、日影を生じさせてはいけません(建築基準法 第56条の2、別表第四)。
建築基準法で、規制を受ける建築物は、低層住居専用地域・田園住居地域では軒の高さ7m超又は地階を除く階数3以上、中高層住居専用地域と住居系・近隣商業・準工業地域では高さ10m超です。用途地域の指定のない区域を対象区域にする場合は、条例でイ(軒の高さ7m超又は地階を除く階数3以上)かロ(高さ10m超)が指定されます(建築基準法 別表第四(ろ)欄)。どの地域が対象区域かは、上の表のとおりです。
対象区域の外にある高さが10mを超える建物でも、冬至日において対象区域内の土地に日影を生じさせる場合は、その対象区域内の建物とみなして規制を受けます(建築基準法 第56条の2第4項)。
敷地の用途地域を調べる・窓口
最終的な判断は窓口で確認してください。
出典
- 建築基準法施行条例(千葉県法規集 第11編 都市 第4章 住宅、建築 第2節 建築)
- 千葉県建築基準法施行条例とその解説2025年版 別表(第46条の2)(千葉県)
- 千葉県建築基準法施行条例とその解説2025年版 第4章の2(第50条の2〜第50条の4)(千葉県)
- 建築基準法 第56条の2・別表第四(e-Gov 法令検索)
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執筆:HITTADE