見積
国土交通省告示第8号の略算方法で設計・監理の業務報酬を計算し、そのまま見積書にできるツールです。有料プランでは、国の建築着工統計から工事費の目安も出せます。

告示の略算を手で追うときの手間
告示第8号の略算方法で報酬を出すには、別表から類型と面積区分を探し、区分の間を補間して標準業務人・時間数を求め、難易度の補正をかけ、技術者単価と経費の倍率を掛けて、最後に見積書へ転記します。案件ごとにこれを繰り返すと、表の読み違いや転記のミスが起きやすくなります。
このツールは、その手順を1つの画面にまとめています。左の欄に案件と建物の条件を入れると、計算の内訳と見積書が同時にできあがります。
できること
1. 告示の略算で報酬を計算する
- 告示別添三の別表第1〜15(15類型)の標準業務人・時間数から、延べ面積に応じた値を求めます。区分の間は、国土交通省の解説の例示どおり直線で補間します。
- 総合・構造・設備ごとに、難易度による補正(別添三の3〜8項)を選べます。
- 基本設計・実施設計の比率は、国土交通省の業務報酬基準ガイドラインの値を使います。
- 直接人件費に経費の倍率を掛けて、業務ごとの金額を出します。担当者の技術者ランクを変えても金額は変わらず、そのランクに換算した人・時間を見積書に表示します。
2. 見積書を PDF と Excel で出す
宛名・件名・有効期限・端数処理・値引き・消費税を入れると、見積書に反映されます。PDF で出力でき、有料プランでは Excel でも出力できます。Excel にはその案件の計算結果の値だけが入ります。
3. 工事費の目安を出す(有料プラン)
都道府県・用途(確認申請の用途区分)・構造・延べ面積・工事種別を入れると、国の建築着工統計をもとに、その条件の建物1棟の工事費の目安を出します。用途は建築物の類型から自動で選ばれ、違う場合は選び直せます。
画面の右に、次の4つを表示します。
- 床面積あたりの単価:万円/m² と、坪あたりの金額
- 工事費:単価に延べ面積を掛けた金額
- 同じ条件の建物の半数が入る範囲:実際に建った建物で目安と実績を比べ、半数が収まった幅を帯で示します(統計の件数が少ない条件では、件数に応じた目安の幅を示します)
- 補正の内訳と信頼度:工事種別、規模、届出の予定額から実際の工事費への補正、物価の時点補正の倍率を1つずつ表示します。推定の確からしさを示す信頼度もあわせて表示します

届出の予定額を実際の工事費に近づける補正と、最新の物価に合わせる補正(時点補正)は、それぞれ使うかどうかを選べます。住宅の用途では、建築主の区分(個人・会社・公共・団体)による補正も選べます。単価表は、統計と物価の公表に合わせて新しい版に更新し、画面に版を表示します。
4. 報酬と工事費の関係を確かめる(有料プラン)
工事費の目安は、見積書の下に「参考」として載ります(見積の金額には含みません)。あわせて、税抜の報酬が目安の工事費の何%にあたるかを表示するので、工事費に対する設計料の割合で説明するときの裏づけになります。

無料と有料でできること
| ログインなし | 無料(会員登録) | 有料プラン | |
|---|---|---|---|
| 報酬の計算(告示第8号の略算) | 見本の案件だけ | 使える | 使える |
| 見積書 PDF | — | 「試用」の透かし入り | 使える |
| 工事費の目安 | — | — | 使える(1日200回・1か月2,000回まで) |
| Excel 出力(計算結果の値のみ) | — | — | 使える |
| 案件の保存 | — | 3件まで | 100件まで |
はじめ方
- 見本の案件で試す
登録しなくても、見本の案件で報酬の計算と見積書の下書きを確かめられます。
- 無料の会員登録
メールに届くリンクか Google のアカウントでログインします。ご自分の案件の計算、見積書 PDF(「試用」の透かし入り)、案件の保存(3件まで)が使えます。「日影」と同じアカウントで使えます。
- 必要なときに有料プランへ
工事費の目安、透かしのない見積書、Excel 出力を使うときに、月額か年額のプランを申し込みます。決済はクレジットカードで行います。お申し込みは、ツールの画面右上のアカウントのメニュー「有料プランのご案内」から行えます。
向いている使い方、向いていない使い方
向いている
- 新築・単一用途の建物で、告示の略算どおりの目安額を出したい
- 見積書の根拠(人・時間と単価)を施主に説明したい
- 計画の初期に、設計料と工事費の目安をまとめて押さえたい
向いていない
- 増改築、複合用途、複数棟の建物の報酬(告示の略算をそのまま当てはめられません)
- 実費加算方法など、略算以外の方法で報酬を積み上げたい
- 工事費を数量から積み上げたい(工事費の目安は統計にもとづく計画初期の目安です)
仕様
| 動作環境 | ブラウザ。インストール不要 |
|---|---|
| 出力 | 見積書 PDF、Excel(計算結果の値のみ。有料プラン) |
| 報酬の計算の対象 | 新築・単一用途の建築物(告示第8号 別添二の15類型) |
| 収録データ | 告示第8号 別表第1〜15、難易度補正の倍率、業務比率、令和8年度 設計業務委託等技術者単価 |
| 工事費の目安 | 建築着工統計(都道府県・用途・構造ごと)、建築工事費調査(予定額と実施額の比)、建設工事費デフレーター(時点補正)にもとづく目安と幅。土地代は含みません |
数値の出典
報酬の計算に使う数値は、次の国土交通省の公表資料と1件ずつ照合しています。
工事費の目安は、国土交通省の建築着工統計調査(政府統計の総合窓口 e-Stat)、建築工事費調査、建設工事費デフレーターをもとに加工して作成しています。数値の内容は、国が保証するものではありません。
監修
チューマアーキテクトアンドアソシエイツ一級建築士事務所
設計実務の立場から、各ツールの計算の根拠と手順を確かめています。
HITTADE のツールは、この設計事務所が日々の実務で繰り返している計算や確認の手順を、誰でも使える形に整えたものです。
繰り返しの作業にかかる時間を縮めて、そのぶんデザインに向き合う時間を増やしてほしい。そんな思いでつくっています。
料金
| 無料(会員登録) | 見積 | コンプリートプラン | |
|---|---|---|---|
| 料金(税込) | 0円 | 月額 980円 年額 9,800円(月あたり約817円) | 月額 4,480円 年額 44,800円(月あたり約3,733円) |
| 報酬の計算・見積書 PDF | 使える(PDF は「試用」の透かし入り) | 使える | 使える |
| 工事費の目安・Excel 出力 | — | 使える(工事費の目安は1日200回・1か月2,000回まで) | 使える(同左) |
| 案件の保存 | 3件まで | 100件まで | 100件まで |
| ほかのツールの有料機能 | — | 含まれません(「積算」「日影」は、それぞれの月額・年額で契約できます) | 含まれます(「日影」の DXF・画像の書き出しと逆日影、「積算」の工種ごとの内訳と数量・単価の表示・CSV 保存) |
有料プランは自動で更新されます。解約すると、その期間の終わりまで使え、以後は請求されません。決済はクレジットカードで行います。料金のページもご覧ください。
よくある質問
計算結果をそのまま契約金額にしてよいですか?
計算結果は、告示の略算方法による標準的な目安です。実際の報酬額は、業務の内容や条件に応じて契約当事者間で決めてください。
増改築や複合用途の建物にも使えますか?
報酬の計算は、告示の略算方法をそのまま当てはめられないため対象外です。工事費の目安は、工事種別で「増築・改築」を選べます。
見積書を自社の書式にできますか?
有料プランでは Excel でも出力できます。Excel にはその案件の計算結果の値が入るので、書式を整えてお使いいただけます。
単価や告示が改定されたらどうなりますか?
ツールの中の数値を更新します。ご契約中の方は、追加料金なしで新しい数値をお使いいただけます。
工事費の目安はどのくらい当たりますか?
国の統計にもとづく計画初期の目安です。同じ条件の建物でも、仕様・形状・敷地の条件によって工事費は大きく変わるため、目安の金額とあわせて幅を表示しています。実際の工事費は、見積りや積算で確かめてください。
計算が合わないときはどうすればいいですか?
入力内容と気になった箇所を info@hittade.com までお送りください。2営業日以内にお返事します。